糖質の消化と代謝

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消化、吸収について

糖質はその大きさから、単糖類、二糖類、多糖類の3つがあります。くだものやご飯、砂糖などに含まれるこれらの糖質は、胃から小腸までの間に消化され、小腸で吸収されます。

3種類の糖質の内、単糖類はそのまま小腸で吸収され、二糖類や多糖類は単糖類に、小さく分解されてから吸収されます。

小腸で吸収された単糖類(糖質)は、まず肝臓に運ばれ、それ以降は次のようになります。

1)
全身にエネルギーを供給するために、血管を通して筋肉や脳などの各組織に運ばれます。

2)
エネルギーが必要になると、単糖類はビタミンや酵素の働きで、すぐに消費されます。また、単糖類の一部をエネルギー源の予備として、グリコーゲンに変えて、筋肉に貯えられます。(成人で約200g〜250g)

3)
グリコーゲンは筋肉以外に、肝臓にも貯えられます。(成人で約100g〜150g)

グリコーゲンはエネルギー源の予備として、一時的に貯えられますが、その貯蔵量にも上限があります。

このため、この量を超える糖質を食べ物から摂ると、脂肪に変えられる仕組みになっています。

脂肪はエネルギー源として、長期的に保存できるメリットがありますが、摂りすぎると肥満やメタボになるので注意しましょう。

代謝について

糖質は全身のエネルギー源として、一番効率の良い栄養素です。

糖質以外にも脂質やたんぱく質の一部も、エネルギー源として利用されることもありますが、糖質のようにすぐにエネルギー源としては利用できません。

自動車で例えると、燃料タンク内のガソリンが糖質にあたります。タンク内のガソリンが無くなってしまうと、自動車は全く動かなくなってしまいます。

常にタンク内のガソリンの量をチェックして、ガス欠にならないように注意するわけです。そして、効率よくエンジンを動かすのが、ビタミンの役割です。

つまり、人間の体は毎日規則正しく食べ物から、エネルギー源である糖質を補給する必要があるわけです。もちろん、ビタミンやミネラルも同じことがいえます。

特に脳や赤血球のエネルギー源は、糖質(ブドウ糖)しかないため、不足すると必ず欠乏症が起こってきます。

また、糖質(ブドウ糖)を体の組織に取り込むためには、インスリンというホルモンが必要です。

もしインスリンが不足すると、糖質(ブドウ糖)が上手く組織に取り込まれないので、血液中のブドウ糖の濃度が高くなる(血糖値の上昇)ため、糖尿病の原因になります。






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