ビタミンの働き・作用

ビタミン|栄養素116基礎知識 > 働き・作用

2つの働き・作用

ビタミンは、油に溶けやすい脂溶性ビタミンが4種類、水に溶けやすい水溶性ビタミンが9種類の、合計13種類あります。

このビタミンを、働き作用の面からみると、大きく生理作用と薬理作用の2つが、あることが知られています。

生理作用

生理作用とは一言でいうと、私達が生きていくうえで、基本的に必要な働きのことをいいます。

ちょうど、時計の部品が全て具合よく動いて、正確な時刻を刻むのと同じように、必要不可欠な働きが、ビタミンの生理作用といえます。

ビタミンの欠乏が長く続くと、様々な症状(欠乏症)がでてきて、健康な身体を維持することはできません。

少なくとも、日常生活で支障のないようにするには、最低限必要なビタミン量を、摂取する必要があります。

この生理作用を支えるには、ビタミンごとに定められている、摂取量の推定平均必要量と推奨量が参考になります。
詳細については、ビタミンの1日の摂取量をご覧ください。

薬理作用

薬理作用とは、大量のビタミンを摂取することによって、生理作用では得られない、身体に良い作用のことをいいます。

普通の食事で、1日に必要なビタミンを摂取している場合は、生理作用しか期待できません。

しかし、サプリメントを利用して、通常の2〜20倍ほどのビタミンを摂取すると、病気の予防や回復に、役立つことが知られています。

例えば、ビタミンCやビタミンEを多量に摂取すると、体内に発生した活性酸素を除いて、老化防止やがん予防に効果があることが、確かめられています。

(活性酸素は、体内の細胞を傷つけて、老化を早めたり免疫力を低下させることがあり、ストレスや過労、喫煙などで、体内に多量に作りだされる物質です。)

薬理作用には、これ以外にも良い面がありますが、1つ注意すべき点があります。それは、大量摂取によって副作用(過剰症)がおこる、ビタミンについては、上限量を守り大量摂取は控えるべきということです。

現在、公的機関で1日の上限量が定められているのは、ビタミンA、D、E、B6、ナイアシン、葉酸の6つです。

この中で、はっきり過剰症が認められるのは、ビタミンA、D、B6で、この3つに関しては、必ず上限量を守りましょう。






◇ビタミンの基礎知識 コンテンツ一覧
ビタミンとは  ・ビタミンの種類  ・ビタミンの特徴  ・ビタミンの働き・作用
ビタミンの性質  ・ビタミンの摂取量について  ・ビタミンの1日の摂取量
ビタミンの化学名  ・ビタミンB群の特徴|補酵素