ビタミンP

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ビタミンPとは

ビタミンPとは、レモンから抽出された栄養素で、フラボノイドという物質がいくつか結合したものです。

別名「フラボノイド化合物」とも呼ばれています。

フラボノイドは、植物の花や葉などに含まれる天然色素のことで、その数は千種類以上もあるといわれています。

働き、作用

ビタミンPは、 コラーゲンを作る働きがあるビタミンCを助けて、毛細血管を健康で丈夫にする働きがあります。

毛細血管は、血液で運ばれてきた酸素や栄養分を、体の各組織に届ける役割があります。このため、毛細血管の壁は、酸素や栄養分をスムーズに、通過させる性質(透過性)が必要になります。

しかし、この透過性が大きすぎると、血管からすぐに出血したり、ウイルスが簡単に体の組織に、侵入できることになります。

例えば、体を何かにぶつけるとすぐに内出血したり、歯ぐきから出血しやすくなります。

つまり、ビタミンPは、毛細血管を丈夫にすることによって、出血性の病気を予防したり、ウイルスへの抵抗力を高める働きがあるのです。

また、ビタミンPは血圧を下げる働きがあり、高血圧の改善や脳内出血の予防にも、効果があることが知られています。

その他、体内にできた活性酸素を抑える働きがあり、血管の酸化(老化)を防ぎ、動脈硬化の予防薬としても期待されています。

多い食品、食材

1)果物
  ・柑橘系の果物・・・レモン、みかん、グレープフルーツ、オレンジ
  ・一般の果物・・・さくらんぼ、あんず、ブラックベリー、

2)その他
  ・そば(蕎麦)・・・「ルチン」と呼ばれるフラボノイドが多い

ビタミンPは、水に溶ける栄養素で、ビタミンCの吸収を助ける働きがあるので、ビタミンCが多い食品と、一緒に食べると効果的です。
(もともと、果物にはビタミンCが多いので、食べ物の組み合わせを、気にすることはないのですが。)

特に、みかんの薄皮やブラックベリーなどの皮には、ビタミンPが多いので、皮ごと食べると、ビタミンPとCの両方を上手に摂ることができます。

なおビタミンPは、大量に摂取しても体外に排出されるので、過剰症の心配はありません。






◇ビタミン様作用物質 コンテンツ一覧
ビタミン様作用物質とは  ・ビタミンP  ・ビタミンQ  ・ビタミンU  ・コリン
イノシトール  ・ルチン  ・パラアミノ安息香酸  ・ビタミンB13、B15、Bt