ビタミンB2の働き・作用

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主な働きと作用

ビタミンB2は、三大栄養素(糖質、脂質、たんぱく質)からエネルギーや、身体の材料を作る働きがあり、中でも、脂質からエネルギーを作るときに、重要な栄養素です。

脂質は、エネルギー源の他に、細胞膜や粘膜、ホルモンなどの材料になり、植物油や肉類に含まれる「油」や「脂」のことをいいます。

脂肪を効率よくエネルギーに変える

ビタミンB2は、脂質を燃焼するときに、酵素と結びついて補酵素としての働きをしています。

(補酵素については、ビタミンB群の特徴|補酵素をご覧ください。)

食品から摂取した脂質は、生きていく上で必要なエネルギー以外の、余った分は、細胞に脂肪として貯えられます。

もしビタミンB2が不足して、脂質が十分に燃焼されないと、エネルギー不足になるだけでなく、身体に脂肪がついて太ってしまいます。

このため、メタボで悩んでいる人やダイエットをしている人、あるいは、脂質が多い食品をよく食べる人は、十分なビタミンB2が必要です。

また、肉体労働が多い人や、激しい運動をするスポーツマンもエネルギーの消費が多いので、同じことがいえます。

成長、発育を支える

脂質は、細胞膜や粘膜の材料として使われますが、ビタミンB2は、この脂質を使って身体の細胞を再生させたり、生まれかわるときにも必要な栄養素です。
別名「発育のビタミン」と呼ばれることもあります。

このため、特に成長期の子供に必要で、順調な成長を助ける働きがあります。また、大人の場合は、爪や毛根、皮膚などがしっかり再生され、健康な身体を維持できます。

老化を抑え、有害物質を除く

ビタミンB2は、体内の活性酸素を取り除く、抗酸化作用もあります。活性酸素は、細胞を傷つけ老化を早める作用があるので、これを取り除くことによって、老化を抑えることができます。

また私達の細胞膜には、「不飽和脂肪酸」という物質が含まれていて、これは、細胞に弾力を与え、細胞の活動を維持する働きをしています。

しかし、不飽和脂肪酸が活性酸素によって酸化されると、「過酸化脂質」という物質ができて、細胞の寿命が縮むことが知られています。

天ぷら油を、長い間放置しておくと、酸化して色が黒ずんで、いやな臭いをだしますね。活性酸素はこれと同じことを、身体の中で起こしているのです。

ビタミンB2は、この過酸化脂質を分解する働きがあります。抗酸化作用を持つビタミンは、B2の他にA、E、Cなどがあり、ビタミンEは、細胞膜に存在して過酸化脂質が、できるのを防ぐ働きをしています。

つまり、ビタミンB2とEの2つが協力して、できるだけ過酸化脂質を減らし、身体に悪影響がないようにしているのです。






◇ビタミンB2 コンテンツ一覧
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ビタミンB2の1日の摂取量  ・ビタミンB2の欠乏・不足